著・栗城史多 発行・発売/サンクチュアリ出版
同じ言葉なのになぜか違う。
最初にこの本を読んだ後の感想です。
この本を書いた栗城史多さんはエベレストに無酸素登頂するような登山家です。冒険家といってもいいと思います。
ぼくは雪山を登山しようとも思ってないので、エベレストに登つことがどんなに大変かは本当は分からない。
登る途中で亡くなる人もいるから、そのぐらい過酷な場所なんだと思う。
だけど、登山は趣味の延長程度だとずっと思っていた。
山を登ったところで、何があるわけでもなく、それぞれの達成感のためだけに登っているのだと思ってた。
「俺いちばん高い山に登ったぜ」
と友達に言いたいだけなんじゃないかと思ってた時もあった。
けど、この本を読んで思いを改めました。
自分の体験によって言葉に力を与える。
本に書いてある言葉は、むずかしい言葉はなくて、どれもかんたんな言葉で書かれている。
論理的にきれいに伝わるようにでもなく、文学的にすぐれた表現を使っているわけでもない。
それでも、伝わってくることがある。
なんで伝わってくるのか考えたら、強烈な体験からくる言葉だからなのかと。
「言霊」なんて言葉があるけど、こういった文字を通してでも伝わってくる言葉も「言霊」なんだと思う。
自分もモノを書く末端の身としては、学ぶべきことがたくさんある。
テクノロジーが増えて、やらなくて済むことがたくさんあるけど、言葉につながる体験はどんどんしていこうとおもいました。
コメントを残す