「おもしろさ」と「役に立つ」がふたつとも入ってて、大好きな本の一つです。
本ってインテリジェンスで高尚なイメージもあって、手が出にくかったりする。
だけど、こういった本をはじめの方に読むと、本に対する苦手意識はどこかへいってしまいます。
はじめの印象ってつくづく大切だなと。
小さい頃、ウニが嫌いだったんです。
それが大人になって、ちょっと高いウニを食べたらものすごく美味く感じた。
それからはウニを好きになり、ちょっと美味しくないウニを
食べても今回は失敗だったな程度ですむ。
大人になるまで、そんなに毛嫌いしないで食べればよかったなと、いまではおもうんです。
それとおんなじで本もはじめの印象でずいぶん違う。
だから、お堅い文学を小学生に読ませるのはやめてほしい。
寄り道してどこかへの愚痴なりましたが、ここでやっと内容に。
冴えないサラリーマンが主人公。
その主人公のところに突然変なガネーシャという神様が現れて、成功へ導くために、一風かわった難題を出してくる。
難題をクリアしていくうちに、主人公は大切なことに気づいていく。
はたして主人公は成功を手にすることができるのか、、、
ざっくりですとこんな感じでストーリーは進んでいきます。
ふたりの掛け合いが漫才みたいで楽しいんですけど、それを成り立たせてるのは愛すべきキャラクターなのかなと。
ダジャレを言いまくってたり、些細なことで怒ったり。
神様は、完全無欠という意味で使われたりしますけど、そこをあえて完璧じゃなく、むしろダメな存在として描いている。
マンガだと『聖☆おにいさん』は、キリストと仏陀が休暇で立川にアパートを借りて、ふたり暮らしをはじめるという設定になってて、
ふたりとも神様なのにダメな面があり、人間らしく愛すべき存在になってる。
最近人気の星野源さんが映画版の聖☆おにいさんの声優をしてましたね。
お笑いでは、少し前のことですがモンスターエンジンが神様ネタをしてました。
「私だ」
思い出すとけっこう神様モノてあるんだな。
「役に立つ」のは、成功や人生の哲学的な要素をおもしろい物語の中に散りばめられている。
また名前をよくきく偉人たちの話も出てきたりするというのが、僕が思うところです。
本のうしろに参考文献をのせていたり、偉人の説明も書いてあって、むつかしい本の入り口にもなってる。
知の巨匠・松岡正剛さんはこういう他の本につなげてくれる本を、キーブックと呼んでいます。
キーワード、キーマンと同じ鍵という意味のkey。
似た言葉だとハブ空港とかいう「ハブ」とか。
ぼくにとっては「夢をかなえるゾウ」はキーブックの一つです。
キーブック探しも読書の醍醐味で、自分の可能性をぐっと広げてくれる。
コメントを残す