佐藤多佳子さんの青春小説。
2006年の本なので、発売されて10年ぐらい経っています。
陸上に打ち込む高校生たちの物語なのですが、
走るが好き、好きだったという人に特におすすめです。
ぼくは走るのが好きなんです。
小さいころは、永遠に走っていられんじゃないかなと
思うほど、走りまくっていました。
走るのは、たまらない。
たぶんそれで褒められるというのも相まっているんだと思う。だけど誰も見てないところでも走ってたから、褒められたいだけじゃないみたい。
走っていると風をきっている感じがあって、それが気持ちがいい。
今ではそんなに走ることもないんだけど、この本を読むと記憶に残っている走る感覚が蘇ってきて、主人公と一緒に走っている気持ちになる。
スポーツ選手に自分のやっているスポーツの映像をみせると、自分がやっているかのように筋肉が反応するらしい。
本を読んでいても、匂いを嗅ぐシーンがあると、読んでいる人の脳があたかも自分が嗅いでいるかのように反応しているという研究結果もある。
世の中の成功者と呼ばれている人たちが、他の成功者の伝記を読むのも、ただ情報を読み取っているのではなくて、本をとおして体験しているのだろう。
人の一生を本の読む時間ぐらいで体験できるのは、ドラゴンボールに出てくる精神と時の部屋みたいだ。
効率性を求めるのであれば、使わない手はない。
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