キャヴィン・プレイター=ピニー著(桃井緑美子 訳)
雲の発見の難易度から得点がつけられる。
ぼくは無類の「雲」好きなんです。
小学生の頃にテストでのこと。
教室の半分から廊下側の子は机を廊下向きに、窓側の人は机を窓側に向けてテストを受けるきまりでした。
そのときぼくは窓側だったので、窓側を向いてテストを受けます。
そのときは数学の分数のテストだったと思うんですけど、数問といて窓の外を見たら、青空に雲がぷかぷか綺麗に浮いていたんです。
「綺麗だな〜」
「あっちの雲はバターロールに似ているな」
「こっちの雲の形がだんだん変わってきた」
と、雲に見とれていました。
そのときはテストをしていることは完全に忘れていました。
忘れたことを思い出したのは、チャイムがなったとき。
テストの点数は、、、20点
人生の中でいちばん低い点数。
幸いにして先生に正直に雲見てましたといったところ、
怒られはせず、放課後に再テストをすることですみました。
そのぐらい雲が好きです!
雲のある風景などの写真集は数多くあります。
ぼくも何冊も持っているのですが、
その中でもこの『「雲」のコレクターズ・ガイド』は特に面白い。
どこが他と違うかというと、雲の発見の難易度から得点がつけられる。
大体の本は綺麗な写真を並べているだけで、なかなか珍しさまで、書かれていないのが多いのです。
たとえば、夏のもくもくと空高く巨大な雲の積乱雲の項目で
発見の難易度による得点積乱雲:40点積乱雲が雷鳴を轟かせ、稲妻を光らせていたら:ボーナス15点
というふうになっている。
このあたりに作者の雲好きゴコロがあふれ出ています。
日頃、それを見て「いい天気だな〜」ぐらいにしか思わないと思うんです。
ですが、ふと見た雲が珍しいものであったら、ちょっと得した気持ちになります。
最近でいうと、ポケモンGOのようなハンター気分です。
「あ!ピカチュウ出てきた!」みたいに
「積乱雲だ!40点!」って。
ランニングを趣味にする人が増えているけど、それはコストが掛からないのも一因と言われてる。
それを考えれば、「雲さがし」なんていつもそこにあるからお得だなぁ。
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